コンテンツに進む
#24 「モード」はまだ存在するか?:ファッションの中心が消えた時代

#24 「モード」はまだ存在するか?:ファッションの中心が消えた時代

TFL管理|
SNSやECの普及によって、ファッションの「中心」は一つではなくなりました。モードは消えたのか、それとも私たち一人ひとりの中へ分散したのか。多様化する時代の新しい価値観とファッションのあり方を考察します。

 

 

ファッションには、かつて明確な「中心」がありました。パリやミラノ、ニューヨークなどのファッションウィークで発表されるコレクションが、その時代の流行や価値観を示し、世界中の人々に影響を与えていたのです。「モード」とは、その中心から発信される新しい美意識やスタイルを意味していました。

 

しかし現在、その構造は大きく変化しています。SNSやECの普及によって、誰もが情報を発信できるようになり、インフルエンサーやストリートカルチャー、個人のスタイルまでもが影響力を持つようになりました。もはや一部のブランドや都市だけが流行を決める時代ではありません。

 

この状況を「モードの終焉」と捉える人もいます。しかし実際には、モードが消えたというより、「中心が一つではなくなった」と考える方が自然かもしれません。現在はストリート、ヴィンテージ、アウトドア、ラグジュアリーなど、さまざまな価値観が並行して存在し、それぞれが小さな中心として機能しています。

 

一方で、価値観が分散したことで、「何が新しいのか」「何が重要なのか」という共通の基準は見えにくくなりました。その結果、過去の流行を繰り返したり、無難な選択に落ち着いてしまったりすることもあります。また、同じ価値観を持つ人たちだけでコミュニティが形成されると、新しい視点が入りにくくなり、発展が停滞する可能性もあります。

 

だからこそ今の時代に必要なのは、自分自身の価値基準を持つことです。流行を追いかけるだけではなく、自分は何に魅力を感じ、どんな美しさを大切にしたいのかを考えることが重要になります。かつてのモードが一つの中心から広がるものだったとすれば、これからのモードは無数の個人やコミュニティから生まれ、互いに影響し合いながら形成されるものなのかもしれません。

 

モードは消えたのではありません。私たち一人ひとりの中に分散し、それぞれが小さな中心となる時代が始まっているのです。

 

あなたは自分なりの“モード”を持っていますか?
あなたにとって“モード”とは、どこにありますか?

 


執筆:木内 潤一

ブログに戻る
📄 資料請求 🎪 イベント情報 💬 LINEで相談